「めしべのアルバム」
久し振りに海明寺裕の「めしべのアルバム」を読む。
この成年コミックは、「K9」「奴隷立國」「body shop」「ガール・ハント」「volunteer Breeding」「後宮学園」「パピーラヴ」(以上、三和出版刊)といったシリーズになっていて、その作品群はすべて同じ世界観で作られています。
この作品群で常に描かれるのは、同じ「人」の形をしていても一度「奴隷」の烙印を押されたら最後・・・「犬」(ペット)としての生活を強要される特殊な国家に生活する人間たちです。
ストーリーは、自分が生み育てた子供である少年の飼い犬となる母親の話や、小学校の女教師が生徒たちの飼い犬にされてしまう話など、一応は男女のSM話が中心です。
しかし、このシリーズの面白いところは、美少女・熟女・近親相姦といった一般男性向けの話だけにとどまらず、美少年の奴隷犬や柔道体型の中年親父犬奴隷が登場したりゲイ的(ショタコン・SG系)なものまで作者が幅広く描いている所です。
もしかすると、作者はこの一連のシリーズで、ひとつの世界観の中に様々な性嗜好を描こうとしているのかも知れません。そう・・・これは、さながらSM的性嗜好の幕の内弁当なのです。
また、SMプレイには、ポニー・プレイ(馬として奴隷を調教するSMプレイ)というものがありますが、この作品はそのシチュエーションを「馬」から我々にもっとも身近な動物「犬」に置き換え、マニアックで取っ付きにくい性的嗜好をわかりやすく噛み砕いた作品でもあるのです。(実際、「犬」の場合は「パピープレイ」と言う) その世界観は、さながら「家畜人ヤプー」のようでもあり、独特のそのSM感は平成の奇書として読む価値あり。
※注:「家畜人ヤプー」沼正三
SFとSMがミックスされた戦後最大の奇書。
1956.「奇譚クラブ」連載開始。
1970.都市出版社より単行本化
沼正三氏の妄想力は「家畜人ヤプー」を戦後最大の奇書と呼ばれるまでに高めましたが、海明寺氏もなかなか大した妄想家です。
彼は自身の単行本のオマケコーナーの中で『力ずくとか薬とか使わずに人間があたりまえのように奴隷になる「制度」が好きなのさ』と語っています。(嗚呼・・・超大ヘンタイッ!!!)
※「コレクション ~美肉の蒐集~」(桜桃書房刊)では「家畜人ヤプー」とはまた違ったアプローチで人間家具について描いています。
蛇足ですが、作者・海明寺裕氏の画力はかなりのものであると思います。一般誌でも十二分に通用する程の筆力を持ちながら・・・
多分エロ漫画しか書く気が無いのです。
恐るべきは、この作家の「エロ」へのコダワリなのだ!!!
海明寺裕の部屋
http://renge.sakura.ne.jp/~k9/dd/
この成年コミックは、「K9」「奴隷立國」「body shop」「ガール・ハント」「volunteer Breeding」「後宮学園」「パピーラヴ」(以上、三和出版刊)といったシリーズになっていて、その作品群はすべて同じ世界観で作られています。
この作品群で常に描かれるのは、同じ「人」の形をしていても一度「奴隷」の烙印を押されたら最後・・・「犬」(ペット)としての生活を強要される特殊な国家に生活する人間たちです。
ストーリーは、自分が生み育てた子供である少年の飼い犬となる母親の話や、小学校の女教師が生徒たちの飼い犬にされてしまう話など、一応は男女のSM話が中心です。
しかし、このシリーズの面白いところは、美少女・熟女・近親相姦といった一般男性向けの話だけにとどまらず、美少年の奴隷犬や柔道体型の中年親父犬奴隷が登場したりゲイ的(ショタコン・SG系)なものまで作者が幅広く描いている所です。
もしかすると、作者はこの一連のシリーズで、ひとつの世界観の中に様々な性嗜好を描こうとしているのかも知れません。そう・・・これは、さながらSM的性嗜好の幕の内弁当なのです。
また、SMプレイには、ポニー・プレイ(馬として奴隷を調教するSMプレイ)というものがありますが、この作品はそのシチュエーションを「馬」から我々にもっとも身近な動物「犬」に置き換え、マニアックで取っ付きにくい性的嗜好をわかりやすく噛み砕いた作品でもあるのです。(実際、「犬」の場合は「パピープレイ」と言う) その世界観は、さながら「家畜人ヤプー」のようでもあり、独特のそのSM感は平成の奇書として読む価値あり。
※注:「家畜人ヤプー」沼正三
SFとSMがミックスされた戦後最大の奇書。
1956.「奇譚クラブ」連載開始。
1970.都市出版社より単行本化
沼正三氏の妄想力は「家畜人ヤプー」を戦後最大の奇書と呼ばれるまでに高めましたが、海明寺氏もなかなか大した妄想家です。
彼は自身の単行本のオマケコーナーの中で『力ずくとか薬とか使わずに人間があたりまえのように奴隷になる「制度」が好きなのさ』と語っています。(嗚呼・・・超大ヘンタイッ!!!)
※「コレクション ~美肉の蒐集~」(桜桃書房刊)では「家畜人ヤプー」とはまた違ったアプローチで人間家具について描いています。
蛇足ですが、作者・海明寺裕氏の画力はかなりのものであると思います。一般誌でも十二分に通用する程の筆力を持ちながら・・・
多分エロ漫画しか書く気が無いのです。
恐るべきは、この作家の「エロ」へのコダワリなのだ!!!
海明寺裕の部屋
http://renge.sakura.ne.jp/~k9/dd/